『 夢うつつ 』




「あのさ、聞いてよ、御剣。
 僕ヘンな夢を見たんだよね」
「どんな夢だね?」
「それがさ、御剣がメガネを掛けてるんだよ。
 似合ってて格好良かったけどさ。
 あれって何だったんだろうなぁ。
 もしかして、僕にそんな願望があるのかもね」

「そういえば、私も妙な夢を見た」
「え? どんなの?」
「君の髪型が微妙に変わっているのだ。
 前髪を垂らしていて、
 どうにも違和感が拭えなかった。
 私にはそのような願望は無いはずだが……」

「へぇー、不思議なこともあるモンだね。
 でも僕の前髪はともかく、
 御剣のメガネは良いと思うよ」
「君がそんなにメガネ好きだとは知らなかったな」

「だってさ、メガネってロマンがあるじゃない。
 外した時に素顔が見えるとドキッとするし、
 僕が外してあげるっていうのも、
 なかなか色っぽいよね」
「何故、私のメガネを君が外すのだね」

「そりゃあ、もちろん。キスをする時に邪魔だから」
「そ……っ、そのような心配はしなくても宜しい」
「まぁ、実際の御剣はメガネを掛けていないんだし。
 僕がキスをしたいと思ったら、
 いつでも出来るってワケだ」

「ム……、何だか急に
 メガネを掛けたい気分になってきた」
「それはそれで僕としては大歓迎だよ、御剣」

「…………君という男は」
「惚れ直しちゃった?」
「その途方もなく前向きなところだけは褒めてやろう」



            おわり

 
読んで下さってありがとうございます。

『逆転裁判5』ネタでした。
私自身、どうもナルホド君の前髪が気になって。
御剣さんのメガネは問題なし。
とても似合っていて良いと思います。

まだ未プレイなので、
どんなもんかドキドキするばかりです。
あー、ナルミツ的なイチャイチャがあると良いな。

無くても良いけど。
御剣さんの出番が多ければね(笑)。

2013.07.25

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